改めて、新型コロナウイルスはどのようにして感染するのでしょうか。陽性となった者として、人に移さないためにどんなことに注意するべきか、厚生労働省の「新型コロナウイルス感染症に関するQ&A(一般の方向け)」というページで確認してみました。
感染者の口や鼻から、咳、くしゃみ、会話等のときに排出される、ウイルスを含む飛沫又はエアロゾルと呼ばれる更に小さな水分を含んだ状態の粒子を吸入するか、感染者の目や鼻、口に直接的に接触することにより感染します。一般的には1メートル以内の近接した環境において感染しますが、エアロゾルは1メートルを超えて空気中にとどまりうることから、長時間滞在しがちな、換気が不十分であったり、混雑した室内では、感染が拡大するリスクがあることが知られています。
また、ウイルスが付いたものに触った後、手を洗わずに、目や鼻、口を触ることにより感染することもあります。WHOは、新型コロナウイルスは、プラスチックの表面では最大72時間、ボール紙では最大24時間生存するなどとしています。
厚生労働省 新型コロナウイルス感染症に関するQ&A(一般の方向け)2新型コロナウイルスについて 問2より
帰宅してから手洗い・うがい、はもはや当たり前の習慣になっていたけど、外出中何かを触った後、こまめに消毒をしていただろうか、と振り返ってみると、コロナが流行し始めた当初に比べ意識が低かったように思います。特に無意識にメガネの位置を直したり、マスクを押さえ直したりして、十分に消毒をせず、顔にはよく触ってしまっていたかもしれません。人は1時間に平均23回も自分の顔に触っているという研究もあります。意識して顔に触らない、物に触ったらすぐに消毒するという習慣が必要がかもしれません。
上記を踏まえ、家庭内感染の予防について。厚生労働省では8つのポイントを挙げています。(一般社団法人日本環境感染学会HPを参考に、厚生労働省が一般向けにまとめた新型コロナウイルスに関するQ&Aのページより)
①部屋を分ける
陽性者(と疑われる段階から)はできるだけ別空間(個室)に隔離し、陽性者本人が極力部屋から出ないようにすること。子どもがいたり、部屋数が少なかったりして部屋を分けられない場合には、少なくとも2m以上の距離を保ったり、仕切りやカーテンなどを設置するように推奨されています。寝るときは頭の位置を互い違いにするなどの工夫もあります。
②感染者の世話は特定の人がする
感染のリスクが高いため、重症化のリスクのある方ー心臓、肺、腎臓に持病のある方、糖尿病の方、免疫の低下した方、妊婦の方などーが感染者の世話をすることは避けるようにとのことです。
③マスクをつける
使用したマスクは他の部屋に持ち出さない。マスクを外す際には、ゴムやひもをつまんで外し、表面には触らないようにすること。また、マスクを外した後は必ず石鹸での手洗いかアルコール消毒をする。もちろん、マスクが汚れたときは、すぐに新しい、清潔な乾燥マスクと交換します。
④こまめに手を洗う
こまめに石鹸で手を洗う、アルコール消毒をすることが何よりの感染予防です。洗っていない手で目や鼻、口などを触らないようにとも呼びかけられています。
⑤換気をする
共有スペースや他の部屋も窓を開け放しにするなどの換気が必要です。風の流れができるように、2方向の窓を1回数分間程度、毎時2回以上全開にし、換気するように推奨されています。
⑥手で触れる共有部分を消毒する
物に付着したウイルスはしばらく生存するため、ドアの取っ手やノブ、ベッド柵など共有部分は、薄めた市販の家庭用塩素系漂白剤(※)で拭いた後、水拭きするように、と書かれています。
※家庭用塩素系漂白剤は、主成分が次亜塩素酸ナトリウムであることを確認し、濃度が0.05%(製品の濃度が6%の場合、水3Lに液を25㎖)になるように調整。
トイレや洗面所は、通常の家庭用洗剤ですすぎ、家庭用消毒剤でこまめに消毒をする。タオル、衣類、食器、箸・スプーンなどは、通常の洗濯や洗浄で大丈夫とのこと。感染が疑われる家族の使用したものを分けて洗う必要はないようです。ただし、 洗浄前のものは共有しないように。特にタオルは、トイレ、洗面所、キッチンなどで共有しないように注意が必要です。
⑦汚れた衣服・リネンを洗濯する
糞便からウイルスが検出されることもあるそうなので、体液で汚れた衣服、リネンを取り扱う際は、手袋とマスクをつけ、一般的な家庭用洗剤で洗濯し完全に乾かします。
⑧ゴミは密閉して捨てる
鼻をかんだティッシュはすぐにビニール袋に入れ、室外に出すときは密閉して捨てること。私の住んでいる市のHPではさらに、「ゴミは療養期間(自宅待機期間)終了後、3日以上経ってからゴミ集積場所に出すようにと書かれています。もちろん、ゴミを扱ったその後は直ちに手を石鹸で洗いましょう。
特に私の家では、④こまめな手洗い・⑤換気・⑥共有部分の消毒を意識して行いました。自分専用に手元に用意したアルコール消毒は、今までこんなに早く減ったことあった?!ってくらい使って、とにかく消毒しました(おかげで手荒れが酷くなっちゃったけど…)。また、共有部分の消毒は、ウエットティッシュや、スプレータイプのアルコール消毒を使いながら、こまめな消毒を心掛けました。自分の隔離部屋は、いつお世話係の夫や、我慢できない子どもたちが入ってきても大丈夫なように、常に5~10cmは窓を開けていました(食事のタイミングで全開)。この時期、換気をするとどうしても室温が下がってしまうのですが、換気扇の常時稼働や、暖房器具近くの窓を開けるようにする、などするとあまり室温に影響がなく換気ができるようです。